各教員の研究紹介

地球化学グループ

日高 洋(HIDAKA Hiroshi)
淺原 良浩(ASAHARA Yoshihiro)

地球進化学グループ

三村 耕一(MIMURA Koichi)
橋口 未奈子(HASHIGUCHI Minako)

宇宙物質分光学グループ

平原靖大(HIRAHARA Yasuhiro)


研究紹介動画

衝撃銃による岩石試料衝突実験


イランにおけるトラバーチン湖サンプル採取の様子


質量分析装置を用いた元素・同位体分析の様子



分析機器紹介

表面電離型磁場型質量分析計
TIMS: Thermal Ionization Mass Spectrometry (VG Sector 54-30)

目的元素を含む溶液試料をタンタル(Ta)やレニウム(Re)のフィラメントに少量塗布し、電流を流して加熱して目的元素を蒸発・イオン化し(表面電離)、高電圧によって加速し、扇型磁場を通して質量分離をして同位体比を測定する装置。非常に安定したイオンビームが得られるのがこの装置の特徴の1つで、ngオーダーの極微少量の元素の同位体比の高精度測定が可能です。マルチコレクタを用いたダイナミックモードでの測定が得意です。地球物質や隕石のストロンチウム(Sr)同位体比測定に用いられています。


表面電離型磁場型質量分析計
TIMS: Thermal Ionization Mass Spectrometry (GVI Isoprobe-T)

基本構造はSector 54-30と同じです。紆余曲折を経て、現在はばっちり稼働しています。ストロンチウム(Sr)、ネオジム(Nd)、セリウム(Ce)、鉛(Pb)など、様々な元素の同位体比測定を行っています。






表面電離型四重極型質量分析計
TIMS : Thermal Ionization Mass Spectrometry (FinniganMAT THQ)

Sector 54-30、IsoProbe-Tと構造は似ていますが、質量分離部に四重極を用いているため、かなり小型のTIMSです。主に、同位体希釈法を用いた定量分析に力を発揮しています。またメカニカルな操作部分が比較的多く、初心者と熟練者の測定結果(精度)に差が出ます。その独特の手探り感覚は最近の質量分析装置では味わえないかもしれません。同じ型の装置は世界中でもほとんどないらしい。




誘導結合プラズマ質量分析計
ICP-MS : Inductively Coupled Plasma-Mass Spectrometry (Agilent 7700x)

試料溶液中の微量元素を一斉に分析できる装置。試料導入部でエアロゾル化された試料をアルゴンプラズマ中で原子化、イオン化し、高真空の質量分析部で四重極によって質量/電荷比で分離する。ppb〜pptオーダーの極微量の定量分析に強い。地球外物質や地球物質の試料に含まれる希土類元素などの微量元素の定量分析で実績をあげている。レーザーアブレーション装置と連結して、固体試料の定量分析やジルコンのU-Pb年代測定も行っている。



213nm Nd: YAGレーザーアブレーションシステム
LA : Laser Ablation (ESI (Electro Scientific Industries) NWR213)

固体試料の5〜100 µmの微小領域にレーザーを照射し、蒸発・微粒子化できる装置。ICP-MSと連結して、固体試料の定量分析やジルコンのU-Pb年代測定を行っている。






多機能パイロライザー付GC/MSシステム
py-GC-MS : pyrolysis-Gas Chromatography-Mass Spectrometry (Agilent5977B)

ガス化した試料をカラムで分離した後、熱電子によってイオン化することで試料を定性・定量分析する装置。この装置には、試料導入部に熱分解装置が付いているため、溶媒に可溶な試料だけでなく溶媒に不溶な有機物を熱分解してその構造を調べることが可能です。





原子吸光分析装置
AAS : Atomic Absorption Spectrophotometer (HITACHI A-2000)

原子はそれぞれ固有の波長の光を吸収するという現象を利用して元素濃度を測定しようという装置。アセチレンの炎の中で励起された原子に対してある波長の光を当て、通過した時にどれくらい吸光するのかを測り、元素濃度既知の標準試料のそれと比べて濃度を割り出します。元素ごとに特定の波長の光を当ててやる必要があるので同時にたくさんの元素濃度の測定はできませんが、測定が簡便なこと、比較的高感度に測定できることなどから、よく用いられています。




分光吸光光度計
absorption spectrophotometer

プリズムによって単色光を作り出して、その光を試料溶液に照射して、透過した光の量を測定することである波長における試料の吸光度を求め、濃度既知の標準試料との比較によって濃度をはかります。とても簡単に測定できます。から元素濃度を割り出します。





元素分析計
EA : Elemental Analyzer (Elementar vario EL cube)

試料中の窒素、炭素、水素、硫黄、酸素の濃度を測定する装置。岩石、土壌、石炭、隕石、植物などを分析可能です。




液体クロマトグラフ質量分析計
LCMSMS (島津LCMS-8045)

溶媒に溶けた試料をガス化せずに分離した後、イオン化して試料の定性・定量を行う装置。







    液体クロマトグラフ/時間飛行型質量分析計
    LC-TOF MS : Liquid Chromatograph-Time of flight mass spectrometry (Agilent 6230B)

    溶媒に可溶な成分の質量分析を行います。液体の移動相をカラムに通して化合物を分離した後、イオン源においてイオン化 (エレクトロスプレーイオン化: ESI)し、質量分析装置(TOF/MS)に導入します。TOF MSは、イオン化された試料を一定の電圧をかけて加速し、一定距離を飛行させた時間を測定することで分子量 (精密質量)を求める装置で、>20,000の質量分解能と1 ppm以下の質量精度で測定することが出来ます。








    イオンクロマトグラフ
    IC: Ion Chromatograph

    イオンや極性分子などの電荷を持った分子をカラム分離する装置。主に,水試料中の陽イオン,陰イオン濃度の定量分析に使用します。








    試料前処理装置

    高精度マイクロミルシステム

    岩石・鉱物や化石などの試料からµm単位で試料を削り出すことができる装置。





    ジョークラッシャー

    顎で噛み砕くような感じから命名された装置です。岩石などを噛み砕くようにして破砕します。









    岩石粉砕機 (遊星型ボールミル)

    容器にボールと試料を入れ、高速で回転させて試料を粉砕する装置。岩石、土壌、石炭、隕石などを粉砕または均質化するために使用しています。







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