地殻変動と堆積作用
地殻変動や火成活動によって地球内部物質が地表にもたらされます。そして風化・浸食・運搬・堆積作用などを経て、地球物質は移動します。46億年の地球の歴史の中で地殻変動に伴ってどのような堆積作用が生じてきたのでしょうか。私たちは砕屑物組成と堆積相という二つの観点からそれを明らかにしようとしています。
1.砕屑物組成と後背地解析
砕屑岩層を構成する砕屑粒子。その一つ一つにその源岩の情報が秘められています。砂岩モード組成、重鉱物組成、砕屑粒子の化学組成、砕屑粒子のCHIME年代や化石年代などによって削剥されてしまった地質体の復元を行っています。
(研究例)南部北上帯ペルム系〜ジュラ系、手取層群、西南日本外帯の白亜系、ニュージーランドのジュラ系、飛騨外縁帯本戸層
2.堆積相と堆積環境
堆積環境は気候変動のみならず、堆積盆のテクトニックな形態変化によっても変化します。堆積相解析によ、堆積環境の変化から地殻変動による堆積盆の発達を解明します。
(研究例)ニュージーランドのジュラ系、飛騨外縁帯本戸層