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地球化学講座M2の齊藤天晴さんらによる研究がAstrophysical Journal誌に掲載されました

2019.6.6

本研究では、太陽系初期に分化した小惑星ベスタに起源をもつダイオジェナイト隕石群に対して、これまで未着手であったハフニウム同位体分析による年代測定法を新たに適用することで、その形成年代と前駆物質の同位体化学的特徴に関する情報の取得に成功しました。本研究により新たに取得したダイオジェナイトのハフニウム同位体組成は、同じくベスタに起源をもつ隕石群であるユークライトのそれとは大きく異なるもので、両隕石群がそれぞれ異なる前駆物質から分化したことが同位体化学的見地から明らかになりました。さらに、ダイオジェナイトのハフニウム同位体組成から推定した前駆物質の同位体化学的特徴に基づいて、その形成過程としてベスタのマントルの部分溶融メルトからの結晶化を提案しました。ベスタは、現存する惑星の前駆物質となった原始惑星の生き残りであると考えられており、本研究成果は、地球を含む太陽系惑星物質の進化過程の解明に貢献するものと言えます。



著者:齊藤天晴、日高洋、李承求
題名:176Lu–176Hf and 87Rb–87Sr Systematics and Rare Earth Element Abundances of Nine Diogenite Meteorites: Evidence for Their Crystallization from Partial Melts of the Vestan Mantle
掲載雑誌:The Astrophysical Journal
発行所:The American Astronomical Society
公開日:2019年5月28日
巻号:volume 877, number 2
ページ:73 (10pp)
doi:​10.3847/1538-4357/ab1aa5
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