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研究内容 (Research contents)

 地球型惑星を特徴づける岩石とそれを構成する鉱物は,それらが経験した物理・化学的環境の様々な変遷を,反応組織や化学組成の不均一構造として記録したタイムカプセルであると同時に,天然の実験室がつくりだした様々な反応の生成物でもあります.
 本研究室では,岩石・鉱物からから読みとることができる情報を,「リンク」をキーワードとして,相互に結び付け,過去・現在そして未来,地球表層からマントルに至るまでの幅広い時間的・空間的スケールで地球の姿を明らかにしようとしています.

キーワード (Keywords)

  • 対象:沈み込み帯 (Subduction zones),大陸衝突帯 (Continental collision zones),
       変成岩 (Metamorphic rocks),変形岩 (Deformation rocks),
       超苦鉄質岩 (Ultramafic rocks),深成岩 (Plutonic rocks),
       捕獲岩 (Xenolith),エクロジャイト (Eclogite),鉱石 (Ore deposits)
       造岩鉱物 (Rock forming minerals),ダイヤモンド (Diamond),
       流体包有物 (Fluid inclusion), 炭質物 (Carbonaceous materials)など
  • 地域:三波川変成帯 (Sanbagawa metamorphic belt),
       領家変成帯 (Ryoke metamorphic belt),
       チベット高原 (Tibet Plateau), ヒマラヤ造山帯 (Himalayan orogenic belt),
       中国東部秦嶺−大別山−蘇魯地域 (Qinling-Dabie-Sulu belt)
       フランシスカン帯 (Franciscan complex), モタグア断層帯 (Motagua fault zone)
       Uturuncu volcano, Cerro Colorado Mineなど
  • 情報:変形 (Deformation),歪み (Strain),応力 (Stress),格子定向配列(LPO),
       組織 (Texture),累帯構造 (Zonal structure),P-T経路 (P-T path)
       化学組成 (Chemical composition),変成年代 (Age),

       地質図 (Geological map)など
  • 手法:偏光顕微鏡 (Polarized Optical Microscope),電子顕微鏡 (EPMA),
       顕微ラマン分光装置 (Micro-laser Raman spectroscopy),
       電子線後方散乱回折分析装置 (EBSD), U-stage, カソードルミネセンス装置 (CL)
       蛍光
    X線分析装置 (XRF),X線回折装置 (XRD),数値計算 (simulation)
       
    加熱・冷却ステージ (Heating・Cooling stage ), 野外調査 (Field works)など
 

岩石学とテクトニクスのリンク
Link of Petrology and Tectonics

 現在、主に沈み込み帯と大陸衝突帯などプレート収束域の岩石学とテクトニクスに着目した研究を進めています。国内は三波川変成帯や領家変成帯、海外はチベット高原や中国東部秦嶺−大別山−蘇魯地域をはじめとする各地の野外調査を行っています。そして、採集した岩石・鉱物を分析し、化学組成上の特徴や変形・圧力温度履歴を定量的に議論し、得られたデータをもとに、既存のテクトニクモデルの妥当性を検証したり、年代測定や数値計算による熱モデリングを加味したより新しいモデルの構築に取り組んでいます。

造岩鉱物学と地球化学のリンク
Link of Mineralogy and Geochemistry

沈み込むスラブは,大規模な地殻−マントルの相互作用を引き起こしています.スラブを構成する鉱物の結晶化学的特徴を研究し,いくつかの鉱物の元素貯蔵相・輸送相としての役割を解明することにより,地殻ーマントル間における元素循環を論じようとにしています.

分光学と地球科学のリンク
Link of Spectroscopy and Earth Science

 試料から様々な情報を読みとるためには,ミクロン(10-4cm)単位の分析が必要です.岩石学の分野では,これまでは、主に電子線を利用したEPMA分析がその主流でした.当研究室では,これに加えて,可視光レーザーを利用した顕微ラマン分光分析や顕微赤外分光分析の地球科学的分野への応用について検討をしています.ラマン・シフトと化学組成,圧力や応力との関係を用いた「石英ラマン圧力計」や、炭質物の結晶化度と変成温度との関係を用いた「炭質物ラマン温度計」の開発を進めています.

CHIME年代測定法
Chemical U-Th Total Pb Isochron Method 

 CHIME年代測定法は,鈴木和博教授(年代測定総合研究センター名誉教授)が当研究室在籍時に独自に開発した,これまでとは発想が全く異なる地質年代測定法で,高空間分解能且つ得られた値が自己検証可能であるという特徴をもっています.その成果は,宇宙環境研究所(旧年代測定総合研究センター)へ引き継がれ,様々なタイムカプセルに記録された地球史のイベントに時間日盛りを刻む共同研究に大きな威力を発揮しています.