地球は太陽系の中で生命を宿す唯一の惑星であり,長い地質時代を通じて生命活動が地球環境に与えた影響は計り知れません.一方,生物それ自体も地球環境の変化がきっかけとなって適応放散や絶滅を繰り返してきています.私たちのグループは,生物と生態系の進化や生物と地球システムの相互関係を,古生物学,堆積学,地球化学的視点から解明する研究を進めています.

 
 特に,

  軟体動物の系統進化や生物地理区の形成プロセスを古生物学的・分子系統学的手法を用いて解明する研究(氏原
  微化石を用いた古環境復元や地球環境変動に関連した進化過程に関する研究(須藤

に力を注いでいます.

 なお,上記の目的を達成するために,地球科学分野における重要な国際共同研究計画であるIODP(統合国際深海掘削計画)ICDP(国際陸上科学掘削計画)に積極的に参加し,同時に,両計画の科学・運営面に関しても国内外で多大な貢献を果たしています.

研究の目標

 私たちの研究室では,

 1.生物が生活を営む生態系がこれまでの歴史の中でどのような進化をしてきたのか
 2.生態系が地球環境の変動とどのような相互関係があったのか

を明らかにすることを研究の目的としています.そのために,化石をはじめとする古生物情報だけでなく,それらが含まれている地層から得られる情報や,現在生きている生物の生態・遺伝情報を組み合わせることによって研究を進めています.

 ですから,これらの研究のために地質学・古生物学だけでなく,広い科学知識が求められます.大学や大学院に入学するまで地質学を学んだことのない人でも,物理学でも化学でも何か研究の中心におけるものがあれば勉強しだいで幅広い研究ができる研究室でもあります.
 
教育の目標

 私たちは,これらの研究を通じて,

    
  1.世界の古環境研究の拠点を形成し,

  2.世界をリードする次世代研究者の育成を図る.

ことを目標としています.ただし,自分の研究分野のみに固執するのではなく,幅広い知識を吸収し,柔軟な思考が出来る人物を育成したいと考えています.また,他の大学・研究所の研究者と連携し,研究分野や人材育成の幅を広げるように努めていきます.


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