教員からのメッセージ

高校生の皆さんへ

私達は学部教育を通じて,

1.豊かな自然観

2.幅広い科学知識と高度な専門知識

3.卓越した国際性

をもった研究者・職業人を育成します.


豊かな自然観について

 理学に携わる者にとって,さまざまな自然現象に興味と感動を示し,科学的視点から現象の背後にある理(ことわり)を考えるという豊かな自然観をもつことが重要です.


幅広い科学知識と高度な専門知識について

 私達の研究室のミッションは,生命の歴史や地球環境の変遷を,古生物学的・堆積学的・地球化学的な手法を駆使して解明することです.このためには,地球科学分野だけではなく,科学の全分野に関する広範な知識が必要です.自分の研究分野のみに閉じこもっていては(=「タコ壺」に籠もっていては),学問の新たな地平は切り開けません.

 高度な専門知識の体得こそが,大学教育の最重要課題であることはいうまでもありません.私達は,「卒業論文は,学生にとって生涯初めての研究である」との認識に立ち,学生に高度な専門知識を身につけさせるため,卒業論文作成の指導をおこなっています.


卓越した国際性について

 研究者や職業人にとって,高度な国際コミュニケーション能力は必要不可欠です.私達は,海外の研究者と連携した研究活動を積極的に推進しています.また,統合国際深海掘削計画(IODP)や国際陸上科学掘削計画(ICDP)といった国際共同研究に科学面および運営面で貢献しています.このような活動を通じて,皆さんが海外の研究者と学問だけでなく文化に関しても交流し,相互に理解を深め,さらにはコミュニケーション能力を培ってくれることを願っています.



大学生の皆さんへ(私達の研究室への進学を考えている学生の皆さんへ)

私達は大学院教育のミッションを,

1.高度職業人の養成(修士課程終了後に就職を予定している皆さん)

2.世界をリードする次世代研究者の育成(研究者を目指している皆さん)

であると認識しております.

1..高度職業人の養成

地球科学という学問は,人間の社会生活にとって,非常に有用で,必要不可欠な学問分野です.その例として,石油や金属資源の探鉱・開発,地下水の開発と保全,ダムや道路の建設や宅地開発のための地盤調査,土壌汚染調査,博物館・教育機関における地球史や地球環境問題の教育・普及等が挙げられます.よって,地球科学なくしては,地球環境や社会は,健全な発展を遂げることができないことは自明です.
 
 そこで,私達は,地球科学に関する高度な知識と経験を体得した大学院生を養成し,社会に送り出すこと,すなわち,「地球科学で飯を食う」人間を多く輩出することは,地球科学関係の大学人の重要な責務であると考えています.そのためには,課題研究(修士論文や博士論文の研究)を通じて,自ら考え,まとめ上げるという姿勢が身につくよう,丁寧な(時には厳しい)指導を行います.

2..世界をリードする次世代研究者の育成

優秀な研究者を育成することは,社会の進歩にとっても,学問の継承・発展にとっても必要不可欠です.

 私達は,院生(特に博士課程の院生)に統合国際深海掘削計画(IODP)や国際陸上科学掘削計画(ICDP)のような国際プロジェクト,国際学会・ワークショップ等に積極的に参加することを促し,彼らが世界の最先端にある研究者と連携・協力して研究を行う機会が得られるようにします.また,競争的資金の獲得に努め,研究環境が充実するよう努力します.

 一方,博士号取得者の数に対して,研究職の数は十分とはいえず,研究者となるためには激しい競争を勝ち抜かなければなりません.そこで,私達は,将来,研究者になることを目指す大学院生には,早い段階から,研究成果が論文として出版できるような指導を行います.しかし,この指導が,「促成栽培」になり,いわゆる専門バカを育てることがないよう絶えず注意を払います.


修士論文の到達レベル

 自ら考え,まとめ上げるという姿勢が体得できていると判断されること.具体的には,「国際誌」に出版できる内容となっていること.

博士論文の到達レベル

 国際的にみて,その分野のトップと比肩できるレベルにあること.具体的には,論文の内容を「国際誌」に複数の論文として出版できること(出版されていること).


「学部生・院生からのメッセージ」
「卒業生の進路」

 TOP PAGEに戻る

[高校生の皆さんへ][大学生の皆さんへ]