Nabe Kai Seminar No.4
2001年度 大学院講義 第4回(7月12日)
本日の大学院講義は,「質問のしかた・答え方」ということを参加者と
一緒に考えました.Love信一が先週に続き,ゲストで覗きに来ていました.
まずは,先週ダウンの福井やんの問題紹介
がありました.車酔い防止法についての話でしたが,「酔い」とは何か
人間にとって酔うことの意味は?と考えました.
続いて,青木青年の竹馬問題のデモ(紙粘土をつけた割りばしは倒れにく
い)を解析力学的に考えてみました.そしてその講義を題材に質問のしかた
を考えてみました.
- 支点が周期運動する振り子の問題として,ラグランジアンをつくり運動
方程式を導く.外力の変動の周期が振り子の固有周期に比べ十分短いとして,
変動する外力項を長時間平均して有効ポテンシャルとして
記述すると,そのポテンシャルは振り子が支点の鉛直真下にあるときだけでなく
鉛直上方にあるときも極小となる.つまり倒立振り子は支点を十分早く振動させ
ると安定となると言える.
- 渡邊が以上の説明を数式を使って,ステップ・バイ・ステップで行って,
質問を受け付けた.
- ステップ・バイ・ステップの説明の場合に質問すべきは,
- 不明なステップを問いただす(これは誰でもできる)
- ステップの方向性: ex.なぜそのような方向に式変形するのか
(教科書・論文を引き写しただけの教師の場合,自身がわかっていない)
- 最終的に得られた結果を理解するための直感的な説明を求める.
である.
- 過程を省いた直感的な結果説明の場合に質問すべきは,
- ステップ・バイ・ステップの説明を求める.(正攻法だが時間がないとか
教科書を読めとかいなされやすい)
- 導出過程のポリシーのみを説明願う.(ポリシーがわかれば自分で追試
するなり,教科書に当たるなりするば過程を追えるはずだから)
- 自らの別の直感的説明をぶつけてみる.(的を得ていると相手はビビる)
参加者への次回までの宿題は,
質問に対する答え方のハウツー本を作れ
です.授業での質問のしかたを参考に力作をメールして下され.これで
夏休みだけど,宿題は来週中に出してね.また,MLでの各種話題提供歓迎
します.
講義に出てない方も含めて
- この講義のメーリングリスト: nabekai@eps.nagoya-u.ac.jp を作成し
ました.講義に関連した話題や宿題の講評などを流したいと思います.
現状は,講義の参加者のみですが加わりたい方は渡邊までお知らせく
ださい.
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