教員紹介

宮坂 隆文

宮坂 隆文
(MIYASAKA Takafumi)

助教
メールアドレス:miyataka [at] nagoya-u.jp
居室:環境総合館703
内線:2523

私は持続的な自然資源管理、特に砂漠化対策や国立公園管理をテーマとし、中国、モンゴル、日本で学際的に研究を行っています。以下、上記テーマごとに概略をご紹介します。

砂漠化対策

砂漠化は、土地条件と人間活動の様々な組み合わせによって空間的に不均質に進行します。この複雑なランドスケープ変化を理解し、適切な対策を行うためには、土地と人間に関する生態・社会経済特性およびそれらの相互関係を空間明示的に明らかにする必要があります。私はこの課題に対し、中国とモンゴルを対象として、多角的なフィールドワーク(植生調査、土壌調査、農家調査、景観調査など)、GIS、リモートセンシング、モデルシミュレーションを組み合わせて取り組んでいます。具体的な課題例は下記の通りです。

  1. 農牧業的土地利用や環境修復活動(植林や禁牧など)の広域空間分布、およびそこでの植生構造や土壌理化学性の変化(劣化や回復)の解明
  2. 農家・牧民の社会経済特性と農牧業的土地利用に関する空間的な意思決定の解明
  3. 環境動態と農家生計の相互関係(フィードバックループ)のモデル化、およびそのモデルを用いた様々な政策シナリオの生態的・社会経済的効果と効果間の時空間的トレードオフの解明
  4. 地域の階層的社会構造およびそこでの人々の環境認知・行動の違いの解明
  5. 伝統的・現代的な砂丘と人との関係およびその価値(関係価値)の解明

国立公園管理

国立公園には、傑出した自然環境を“保護・保全”するだけでなく、それを観光レクリエーションや農林水産業といった“利用”のための資源として適切に管理することが求められます。しかしながら、保護・保全と利用の両立は容易ではなく、異なる立場のステークホルダーの協働が重要と考えられるものの、その体制の確立は大きな課題となっています。また、科学的データが管理のベースになりますが、自然環境に比べ利用実態のモニタリングは技術的に困難であり、遅れています。こうした問題意識のもと、私はモンゴルと日本の国立公園を対象として、以下のような課題に取り組んでいます。

  1. 公園管理団体(NGO)、周辺牧民、地元政府による協働型管理体制とその社会・生態的効果の解明(モンゴル)
  2. 携帯電話のGPS機能やソーシャルメディアを活用した観光利用者のモニタリング手法の開発(日本)
  3. 保護・保全と利用の両面における様々なステークホルダーが共に議論できるワークショップの開催、およびワークショップを通じた参加者の意識の変化や合意形成に関する知見の収集・解析(日本)