名前 望月威臣
研究テーマ 自然エネルギー活用住宅のエネルギー設備設計及びエネルギー自立型ライフスタイルの提案
キーワード 自然エネルギー自給、エコハウス、結と講

研究内容

福島原発震災は、エネルギー利用のあり方と、エネルギーを大量消費してきた ライフスタイルを見直すきっかけとなりつつある。 その中で大規模一極集中の原発から災害時にリスクを分散し、 地域でエネルギーの自給を可能にする小規模分散型の自然エネルギーが注目されている。 バイオマスや小水力発電など自然エネルギー資源が豊富なのは中山間地域である。 しかし現在、中山間地域では少子高齢化や過疎化が進み 経済面、生活面で自立困難な地域が増加すると考えられる。  そこで、大量消費社会のライフスタイル見直しつつ中山間地域の自立を達成するために、 自然エネルギー100%の暮らしの可能性を実証するのが本研究の大目標である。 自然エネルギーは自分達が発電し消費するプロシューマーの性質を持つので電力の無駄抑制につながりやすい。また、木質燃料など地域資源のサプライチェーンが生まれ中山間地域に新たな経済的価値を生み出す可能性がある。  中山間地域である豊田市旭地区では、自然エネルギー自給型住宅をオープンな「結い」の仕組みで建築する「千年持続学校」というプロジェクトが進められている。本研究の目的は、この住宅のエネルギー需給モデルを考え、自然エネルギー設備の設計、製作、検証を通してエネルギー消費の少ないライフスタイルを提案することである。  研究方法としては、まず中山間地域にIターンで移住してきた世帯のエネルギー消費生活の実態を、 聞き取り調査によって明らかにし、エネルギー需要モデルを構築する。 電力については太陽光発電とバッテリーを組み合わせた電力システムを基本に電力需給計算を行い 必要な設備容量や仕様を決定する。熱供給については太陽熱温水器と薪ボイラーを基本に需給モデルを構築する。完成後、実際にエネルギーの自給ができているかエネルギー需給量を計測して性能を評価する。