研究内容

　2006年に有機質肥料活用型養液栽培法が開発されるまで、養液栽培に有機質肥料を利用するのは困難だとされていた。この技術により、有機物を肥料として養液栽培に利用できるようになったうえ、無機の養液栽培とは異なる性質が見られることがわかった。この技術では、土壌などに存在している微生物を利用しており、それが様々な特性の要因となっていることが考えられる。現在、本技術を用いるのに適した微生物群を求めて様々な土壌やバーク堆肥で比較が行われている。本研究では数ある微生物群の1つとして、海水を用いての栽培技術の開発を目指す。 　卒業研究において海水を本栽培法に利用可能であることが実証された。今後は土壌等を用いた場合との微生物相などの比較を行い、海水を用いることの有用性を検討していく。また、従来では経験的にしかわかっていなかった本栽培法における反応促進のメカニズムを解明し、本栽培法をより効率よく、実用的なものへと発展させていくことを目的とする。