名前 |
藤原和樹 |
研究テーマ |
持続可能な食料生産システムとしての有機質肥料活用型養液栽培技術の環境負荷評価 |
キーワード |
農業、持続可能、微生物、環境負荷低減 |
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研究内容
農業は人類生存に不可欠な産業でありながら、地球環境に大きな負荷を与えるという矛盾を抱えている。農業が環境に与える負荷には1)農薬使用による病害虫以外の生物への悪影響、2)肥料成分による富栄養化、3)化成肥料合成・農業生産に要するエネルギーの大量消費、などが挙げられる。一般には環境負荷が小さいと考えられている有機農業でも、肥料成分の半分程度が地下に流出し、環境負荷は小さくないなど、従来の栽培技術(土耕栽培、養液栽培)では環境負荷の低減が困難である。このため、環境負荷を低減しつつ食糧を増産できる新たな生産技術が必要とされている。その候補技術として、2005年に開発された、有機質肥料活用型養液栽培技術が注目されている。この栽培技術は、根部病害抑制効果があるため農薬を低減でき、閉鎖系で栽培するので肥料成分が環境に悪影響を与える心配がなく、化学肥料を使用しないのでエネルギー消費量も大きく低減することができる。本栽培技術の普及は持続可能な食料生産を進める上で非常に重要だが、環境負荷低減効果の評価はこれからの課題である。
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