名前 青山ちひろ
研究テーマ スーパーから排出される乾燥食品残さを肥料として用いた養液栽培法の開発
キーワード 有機質肥料の養液栽培、乾燥食品残さ、固液分離、脱窒

研究内容

 スーパーから排出される乾燥食品残さを肥料として、野菜の養液栽培をしています。サラダナ、トマトの栽培に成功しています。 (成功のポイントは学会抄録より)

 有機質肥料として食品残さを用いると、養液中の硝酸イオン濃度の減少という問 題が起こった。食品廃棄物は複数の固形物から成り分解が難しいため、難分解性 の有機物を餌に脱窒菌が繁殖し、その活動によって硝酸イオンは窒素ガスとして 養液中から失われたと考えられた。そこで脱窒菌の繁殖と脱窒を抑えるため、固 体成分をろ過することによって、養液中に難分解性有機物と高硝酸イオン濃度の 共存しない環境を創ったところ、硝酸イオン濃度が低下することなく、サラダナ の栽培に成功した。

 現在は食料危機対策を兼ねてカロリーのあるものを作るためイモの栽培を試みています。

 また、この栽培は篠原先生が開発された有機質肥料の養液栽培法を使っているのですが、養液中に微生物生態系を構築して、 微生物の働きを利用して有機物を肥料の硝酸イオンにまで無機化することで、栽培が成り立っています。しかし、メカニズムは わかっていないので、養液中の微生物の構成や働きについても研究しています。