普通一種免許(AT限定 へぼー. . )取得記

教習所に通わず免許をとることにしました. その顛末を以下に記します. 2004/5/24作成開始


まとめ

免許取得まで結局5カ月かかった. 気づいたことをまとめておこう.


9月10日

久しぶりに試験場にやってきた. あれほど通っていた日々が懐かしい. 自動車学校を出て学科試験を受けにきた若者がうじゃうじゃ並んでいる. それを横目に二階の21番窓口に. 仮免許証と昨日もらった修了証を提出する.

20分程待つと名前を呼ばれた. 「合格者」とかかれた部屋に入る. 二人しか名前を呼ばれなかったので中はガラガラである. 撮影機が4台ならんでいた.

椅子に座ると明らかにレンズよりも顔が上にきている. こんなんでいいのかなとおもっていると「もっと顎を上に上げて」と言われる. 「体が曲がってる」とか言いつつ係官はバシバシ写真をとっていた. 合計10枚位はとられたと思う. デジカメだから何枚とってもいいんだろう. 写りのいいのを選んでねえ. . と考えていると免許を渡された. この場でもらえてしまうとは思ってなかった. 同じく写真をとられた人も「これで終りですか?」と聞いていた. 免許の中には, 自転車で来たために汗でのっぺりとして少しハゲっぽく見える自分がいた.

累積投資額 109700+1750円(救急救護)=111450円

9月9日

試験に合格しただけでは免許はもらえない. 取得時講習というものを受けないといけない.

取得時講習というのは二つの部分からなっている. 一つは高速狂衆でもう一つは救命救護である. 免許試験に合格すると, 講習を行なっている県内の自動車学校に行って講習を受けることになる.

本免技能試験に合格したと確認した直後に名古屋市にある自動車学校ほぼすべてに電話をした. 学校によって講習を行なっている頻度はまちまちであり, 今はやっていないと答える学校もあれば週一回行なっている学校もある. 二日間かかるところもあるし一日で終る所もある. 一番早くて一日で終る学校として中部日本自動車学校を選んだ. それでも20日程度待たされたことになる.

学科の教本なんかも作成しているだけあってここの学校はデカイ. 入ったところのロビーもすごくきれいである. ここで受けれるなら申し分ない.

9時になると名前を呼ばれた. 今日取得時講習を受けるのは二人らしい. 住所と名前を書いていたら横に教官らしい人が近付いてきた. やっぱりその人が担当で, その人についてロビーをでる.

教官についていくと少しはなれた所の古い建物に連れていかれた. その中の小部屋に入る. きれいな教室で講義を受ける目論見ははずれた.

まずは自己紹介をして, どういう経緯で試験一発で免許をとることになったかを説明する. もう一人の女性は免許の更新を忘れていたらしい.

そのまましばらく雑談が続く. 一体いつになったら講習は始まるのだろう. カリキュラムは本来4コマあって, 1)危険予測ディスカッション 2)危険予測(実技)3)高速道路での走行(講義)4)高速道路の走行(実技)となっている. 30分位たって「それではテキストの18ページを開いてください」と始まった.

しかし説明はかなりテキトーだった. 「高速道路の最低速度は60km/hだからね」と始まった. おいおい, たしか50km/hのはずだぞ. なんかおかしいなと思ったがそのままずっとこんな調子だった. そんな話を30分くらい聞いて休憩.

休憩後, いよいよ高速道路に向かう. 先輩ということでもう一人の方に始めに運転してもらった. かなり緊張していたみたいで, 車体がすこしガタガタしていた.

高速に乗ってしまうと豊田まではものの10分ちょっとでついてしまう. 料金所につくと前に白い車がいた. 教官が「あれパトカーだよ」と教えてくれた. 「一人しか乗ってないねえ. 取り締まるつもりは無いのかな. いつも二人組で行動するからねえ」. これは少しためになった.

料金所をでて少しいった所で交替. デジカメを渡して撮影をお願いした. 教官はさすがにダメらしい.

始めての料金所. すこしドキドキする. 窓を半分位しか開けなかったので伸ばした腕がかなり苦しかった.

料金所をでるとぐるぐる旋回させられる. そして合流. ここが一番の問題である. アクセルをぐっと踏んで80位まで加速する. 後方近くに車はいなかった. ラッキー.

その後は何ということは無かった. こりゃ確かに単調だ. このまま運転をつづけたら確実に眠気におそわれるだろう. そっちのほうがよっぽど危険である.

また子部屋にもどり, 危険予測の講義. 「先輩として城野さんに注意すべきことを教えてあげて下さいよ」と始まり, また雑談でほぼ終了してしまった. これで9800円は高い.

昼食をとって午後は救命救護. これまたきれいな教室ではなかった. 部屋で二人でまっていると若者が7人やってきた. 合計9人で講義を受ける.

教官は日産のゴーンに似ていた. とにかく良く教生に質問をする. ほっておいたら寝るからだろう. 参考になる.

始めの一時間は講義+ビデオ観賞だった. ビデオでは, 特殊メイクで怪我をしたひざから骨が見えていたり, 血がピューピュー出たりして少し気持ち悪い.

二時間目に私が楽しみにしていた人形を使った実習が始まった. 人形の写真もデジカメで撮る. 一応教官に確認した.

人形はノルウェー製だった. さすが福祉先進国だけはあるなぁと感心する. 人形それぞれに一号, 二号と名前がついていた. 私が助けた人形は五号だった.

人工呼吸と心臓マッサージの実習をする. 心臓マッサージは毎分90回の速さが理想だそうである. これが結構疲れる. ドラエもんの歌に合わせてやると90回/分 にちょうどなることを教わった.

午後4:40分に修了証を受け取った. これを試験場に持っていくと晴れて免許がもらえることになる.

累積投資額 96100円+9800円(高速教習)+3800円(救急救護)=109700円

8月19日

とうとう本免技能試験. これに合格しないと免許はもらえない.

朝, 妻に試験場までおくってもらう. 受け付けが8:45から, 試験は9:45からとなっている. おもしろそうだから妻も試験が終るまで待っててくれるそうだ. 感謝感謝.

受け付けにいってみると, 今日は3人で試験を受けるAコースであることが判明. 私は3番目となった. A-3コースは難しい車線変更はないが, 最後の直線に駐車車両, バスが多い. 最後を何とかすれば合格できそうなコースである.

平針では一日に二回技能試験がある. 私以外に受験者は5人だった. ということは平針では一日に12人しか普通一種を受験できないことになる. ということは年間3000人も受験できないわけで, これでは大学3個分程度しかない. 教習所がないと試験場はパンクするであろう. 現にこの本試験も三週間も待たされた.

私以外の二人は外国の女性であった. もうひと組の三人はすべて男性で, 向うはミッションらしい. とほほ. .

はじめに慣らし運転として場内を一周する. はじめの女性はかなり雑である. これではむずかしそう. 次の女性は勉強したと思われる, 合格な運転だった. 私は昨日の課題を頭において場内を一周. これは試験とは関係ない.

試験コースのスタート地点までは試験官が連れていってくれる. その車中でいくつかアドバイスをくれた. 1)緊張もあって試験の始めと最後はスピードがオーバーしがちだから気をつけること 2)駐車車両が目につく場合は右車線を走り続けてもかまわない 3)右折するときは早めに右車線に車線変更しておくこと. この試験官は親切である. すこし気が楽になる.

始めの女性は明らかに勉強していない様子であった. これでは合格はおぼつかないであろう. 次の女性はやはり堅実な運転をした. 確認もしっかりおこなっている. これなら合格ラインであろう.

そして私の順番が回ってきた. 天白警察署の南側の路地がスタート地点である. ここは警察署の出入口にシマシマゾーンがある. 教本によるとそこは停車禁止. その向う側には車一台程度入れるスペースがあることを練習時に確認していたのでそこまでいって信号が青に変わるのを待つ.

信号が青になった. 左右を確認して発進. 右折. おぉっといきなり駐車車両. 手前の車線に入る. すこし走行して左車線に変更. すこしあせる.

ここから先は島田の交差点を左折してしばらく驀進するだけなので簡単なはず. 島田の交差点を曲がると車両が少なくなった. 60km/hにスピードアップしようとすると前方の車両のブレーキランプが点灯. 止まりそうだったので右に車線変更しようとしたら走り出した. 車線変更やめてそのまま走行. しかしすぐにまたトロトロ走り出した. しょうがないから車線変更. 赤信号で停止.

信号が変わって走り出すと前方で工事! げげげぇ, 左に行きたいがさっきのトロトロ車が並んでいる. その後方にも外車あり. とりあえず指示器を出し, 減速してトロトロ車を先にいかせる. ここで迷ってしまった. 外車もいかそうと思って更に減速したら向うも減速してしまった. しまった!と思いつつ外車の前に車線変更. 試験官が「すんません」てな感じで手をあげる.

たかけんクリーニングの角を右折してその一角をぐるりと一周. 一周がおわるといよいよ最後の直線である. その直線にでようと右折を開始した刹那, お婆さんが横断舗道を横断開始してしまう. 私の車はすでに右折を開始していて対向車線に突入している. 幸いなことに対向車はかなり遠くであった. お婆さんが渡り切ったところで発進. 対向車が来ていたら減点を食らっていたであろう.

この後は終了地点まで問題無くたどり着いた.

試験官と交替して試験場に戻る. はじめの女性はかなり怒られる. 練習所で勉強しないと難しいであろう. 私には「右折を小さく回り過ぎ」とのコメントが来た. げげげぇ, またしても練習所で怒られた点を指摘されてしまった! 「右折を小さく回ると対向車と横断者を見なくなるから危険だよ」とのこと. しかし, 「. . といったことを気を付けてこれから運転して下さい」. やった! 路上の合格はできたようである.

引き続いて場内で方向転換(車庫入れ)の試験. はじめの女性も次回への練習を兼ねて(試験官の発言)車庫入れを行なう. 後ろをぶつけるんじゃないかとヒヤヒヤした.

次の女性はこれがうまくできれば合格するであろう. 車庫の中を目視し邪魔物がいないか確認. つづいて窓を開けて顔を出し後方を見つつバックを開始した. 私が習ったやりかたと同じである.

ハンドルを切ったままそのままバックを続ければよかったのに, 途中でハンドルを逆に切ってしまう. 結局この人は5回切りかえしてやっと車庫入れができた.

最後に私の番. 車庫入れはかなりうまくなったので自信がある. 道路の真中を慎重にすすみ, 車庫を確認. ある程度行き過ぎた所で停止. 後方を確認. 窓を開ける. ギアをバックにいれて窓から顔を出し, 右後ろのタイヤが車庫の角ぎりぎりを通るようにハンドルを切る. タイヤが角を通るのを確認したら前方目視, 左後方を目視. 車両が車庫と並行になる少し手前でハンドルを戻す. 後方を見つつバックして停止. 指示器を左に出して車庫から出発. 一時停止で止まり, 他の車両が来ていないことを確認. 出発地点に戻る. 以上バッチリできた.

ここで試験官の最終コメント. 私からだった. 「車庫入れはちゃんとできた」「右折を気をつけてね」「左ももう少しよった方がいいよ」. マークシート形式である採点票を覗きみると, OKのマークがすでにされている. よし!

二番目の女性については, 「車庫入れの前までは合格にしようと思ってたのにねえ」「5回も切り返しちゃだめだよ. 4回やるとその場で失格だからね」「あとは左折の前に左によせること」

始めの女性はまた怒られた. 受験票をチラリと見るとこれが8回目くらいである. 練習場にいって実際のコースを練習しないと合格は無理であろう. そもそも仮免をもっているのが不思議なレベルであった.

試験官は最後に, 「我々は運転技能の試験をしているのではなく, 事故しないための技能の試験をしているのだ」とおっしゃっていた. 至言である.

1時に合格発表があった. 結果はわかっているので感動はなし.

本免で合格すると, 練習場にいままで使っていた練習手帳(日時と担当教官の印があるだけ)を持っていかなければならない. これで私も練習場を晴れて卒業である. 尾崎豊の「卒業」を受け付けで熱唱しろ, と妻に言われたがそんなことできるわけもない. 練習手帳を差し出すと, 「合格」と印が押されて記念品とともに戻ってきた. 記念品はボールペンと「こうつうあんぜん えあわせカード」であった. 神経衰弱スタイルでこうつうあんぜんについて学ぶスグレ物である.

累積投資額 95100円+1000円(貸車料)=96100円

8月17日

明後日の技能試験に備えて平針に練習にいってきた. これで練習も最後になることを願う.

今日の教官はすこし神経質な人だった. 細かい所にもつっこみをしてきた. 路上で指摘されたのは次の3点.

  1. 右折を小さくまわりすぎ.
  2. 所々スピードオーバー.
  3. 前車の後ろへの停車が急すぎる.

3点目は妻にもいわれたことだった. 明日再度練習して改善につとめよう.

試験は路上+場内できりかえしがある. 練習でははじめはうまくいかなかったが数回やって問題なくなった. 車庫を前もって目視しておくこと, 前方も目視すること, 後ろをぶつけないように気にすることがポイント.

今日の感触では明後日の試験は五分五分でしょう. 果たしてどうなるか?

累積投資額 82500円+6300円×2=95100円

7月27日

本免学科の試験を受けに行く.

9:30開始なので30分前に行けば十分だろうと考え9:00に試験場到着. 受け付け窓口にいってみると結構な行列だった. 夏休みになって原付免許をとろうとしている若者だらけだ. 住民票の記載どおりに住所を書いていないことが多いためそれを修正するのに時間がかかっている. どっかに注意書きを書いとけよ.

受け付けを済ませて視力検査をし, 試験室についた時はもう9:30だった. プレデターおやじ(5/21参照)がいた. ざっとみたところ100人近く受験生がいる. すこしぎょっとした. ほとんどは指定教習所の卒業生である.

試験について説明する試験官は前回よりもだいぶ感じがよい. 話をきいていて高圧的な所はなかった. 「免許の取消処分を受けた人はいませんかー?」やわらかい話しかたである. みなさん彼をみならってほしい. 学科の試験にはなぜか知らないけど漢字の聞きとりテストがある. 仮免の時は「地震防災」だった. 「震」が書けなかった. 今回は「取消処分」だった. 試験官は「さっきどこかで指しましたねー」とヒントまで行ってくれた. 試験室前面の左側に「取消処分を受けたことのある人. . . 」とどでかく書いてある. 私は試験官のヒントをもらう前にこのことに気づき, きちんと写し取った.

どっちとも決めかねる問題に○をつけていったら, 20問近くなってしまった. まあかなりの確率で正解すると思うので, 90点はいくだろうとたかをくくる. 数問, 消しゴムで消して書き換える.

試験終了後30分ほどで合格者が発表される. 発表前の音楽も聞き飽きてきた. 指定教習所卒業生は80人ほど, 私のような一発受験者は4人いたことがわかった.

はじめに指定教習所卒業生の合格発表があった. 合格者の番号が赤字で示される. 8割位の合格率. しばらくすると一発受験者の発表があった. 3503と緑文字が点灯. まあ安心する.

窓口にいって次の技能試験の際に張り付ける受験票みたいなものをもらう. これには試験の点数と技能試験の日時が書いてある. 点数は94点だった. ううむ, ぱっとせんのう. 技能試験の日時は8/19. . . とほほ. 「仮免許練習中」がとれるのにはまだしばらく時間がかかりそうである.

累積投資額 80100円+2400円(受験料)=82500円

7月25日

昨日はまた平針で路上試験のコースで練習した. だいたいの部分は問題なくなった. B2コース途中, 植田駅前の駐車車両をいかにうまくかわすかが課題だったが, とにかく減速すれば何とかなることを学ぶ. これもすべて指導員のおかげである.

けっこう運転に慣れてきたので今日は常滑まで行ってきた. 目的は「風」という喫茶店でビーフシチューを食べることである. ここのビーフシチューは一時間かけて食べにいく価値があると思う.

車線変更がまだ恐い. ミラーで後ろをみても距離感がよくわからない. つい後ろを目視してしまう. 指導員はこれが恐いらしい.

火曜に本試験の学科を受けるつもりなのでまた勉強する. つくづく面倒.


7月18日

今日は本格的に練習をした. 本免技能試験のコースを平針までいって練習. コースはA1, A2, A3, B1, B2, Cと6コースある. 当日どれになるか決まるのでこれもまた覚えないといけない. まったくやっかいである.

コースの練習をする前に平針試験場に入ってきりかえしの練習をちょいとする. 本免技能試験は路上試験+場内できりかえしの二つとなっているからだ. きりかえしはさほど難しくはなさそうである.

路上試験の6コースをぶっ続けに走った. それぞれのコースは10分位で終る程度の距離であり, さほど難しくはない. 一番問題なのは駐車車両をいかにうまく回避するかであろう. とにかく早めに気づいて車線変更してしまうのがポイントであることを学ぶ.

今の課題は:1)左側をあまり気にしていないらしく, 他の車に接触しそうになること 2)カーブから直線に戻る時にハンドルをしっかり握らず車がふらつくこと の二点である. この二つをクリアすればまあいけるだろう.


7月17日

仮免許をゲットしたので早速練習である. 本試験を受ける前までに, 一日2時間, 計5日の練習を行ない, 申告書に記入しないといけない. たかだか車の運転免許をとるためにこんなに手間がかかる国はそう無いだろう.

練習をするためには, 車の前後に「仮免許 練習中」とかかれたプレートをとりつけなければならない. 「仮免許」の字の幅は6ミリ, 「練習中」は8ミリと決まっている. 自分で書くのはめんどくさいのでウェブでゲットしてプリントアウト.

自宅を出発. 公道にでる. ちょうど車が少なくてラッキー. 近所の名鉄パレまでいくことにする.

熱田神宮の近くには路上駐車が多い. 右側に車線変更するタイミングをいつも逃し, がらがらになるまで駐車車両の後ろで待ってしまうということを繰り返してしまう. 本試験では駐車車両をいかに回避するかがポイントであることを実感した. また, 車線変更するときはミラーと目視で確認しないと本当にあぶないことも実感した.

「仮免許 練習中」のプレートは相当目立つらしく, みんなちろちろこっちをみてニヤニヤする. このプレートの次は若葉マークなわけで, 免許皆伝までまでまだ道のりは遠い. .


7月16日

昼ご飯を食べて平針に向かう. 大学からバス一本なのは本当に楽チンである.

今日の受験者は10人ほどであった. 二台目の教官に名前を呼ばれる. 今日は私が一番に運転だった. 残りの二人が後部席に乗り込む.

「何か質問はない?」結構軽い調子の試験官でよかった. 前回のおっちゃんより気が楽である. 特に質問はないのでそのまま出発.

直線では加速することを心がけ, 慣らし運転停止位置まで到達. ここから試験開始である. まずは障害物回避. 前回は後方目視をしなかったためにここで大幅減点を食らったはず. 今回はこれでもかというほど確認をしてやった. もとの車線に戻る時も確認を忘れない.

引き続く直線ではすばやく50km/hまで加速. これも上々. そのあと車線変更, 右折. ここで試験官のペンが動いた. そのあとS字+クランク. 直線にでて左折. ここでもペンの音.

その後も何回かペンの音はした. しかし自分としては上出来と思いつつ出発地点に戻る. サイドブレーキをひき, パーキングに入れてエンジンを切って終了. まあ自分の実力はだせたと思った.

二人目. 運転が雑である. おそらく何らかの理由で免許がなくなった人であろう. 50km/h指定の箇所でスピードをだしすぎて「早過ぎ」と教官にいわれてしまう. これでは望み薄だろう. 途中で「道がわからなくなりました」. これでは難しい. .

引き続いて三人目. 若干荒い気がするものの確認もきちんと行なっており順調なでだしである. トラックの後ろについて交差点に接近. トラックで見えなかったせいか黄色信号で交差点に入ってしまい「信号は守らなきゃ」といわれてしまう. 信号無視は一発で不合格なのでこの段階でこの人は落選が確定してしまった.

三人終了し, 試験官の一言コメントコーナーがやってきた. なにを言われるのだろう. .

「まずはシロノさん」「もっとアクセルをふまなきゃ!」「カーブがのろすぎ!」「メリハリが無いってことですか. . 」「一言で言えばそうだね」「間違ったことはやってないんだよ. 正しいことをしてるんだけどスピード出せる所は出さないとダメだね」げげげ. . . あれだけ昨日練習したのに. . やはり本番で萎縮してしまったんだろう. 確かにカーブはのろ過ぎた気もする. また落選かと脳味噌の中にうずまいた. しかし合格する場合も一言説教されるらしいことをどこかで読んだし. .

30分近く待たされて合格発表. 「今日の合格者は二人です」「シロノシンイチさん」おぉお, やったー! 前回と同様にほとんどの人は落選なのであからさまに喜ぶわけにいかずニヤニヤするにとどめた. おばちゃんが「1200円」とぶっきらぼうに言うので1200円払う. 仮免許の交付代金らしい. それから10分後位で紙製のちゃちい免許ができた.

これでこのミッションの最大の山を越えた.

累積投資額 74500円+4400円(受験料)+1200円(仮免交付料)=80100円

7月15日

明日は二回目の仮免実技試験である. 直前に練習したほうが効果的と思い, 昨日今日と二時間ずつ平針で練習をした.

今日の教官はいままでで一番おっかなかった. 昨日の二時間の練習でかなり上達したろうと思っていたものの, 「運転がなるい!」「左折するときは確認しなきゃ!」と怒る. 教習所に通っていたら連日こういった罵声をくらうのか. . みんな大変だねぇ.

確認はまだしも, 今の自分に一番かけているのは「メリハリのある運転」らしい. これが重要なのはウェブでも見て知っていたが自分でやろうとするとなかなか難しい. 加速できるところはアクセルを踏み, カーブの手前で十分ブレーキを踏む, これの繰返しであることを教官は力説する.

しかし練習するとできるようになるもので, 「そうそう」「いいじゃん」「いいねえ」と教官の言葉が変化し上機嫌になってきた. しまいには, いかにラインにそって車を揃えるか, といったそこまではいらんだろうと思われる微細な修行をすることになった. われながら華麗なドライビングができるようになり, これなら教習所の教官にもなれるなあという気分になる. その教官も, 「本番で緊張してちょうどいい具合になっただろう」と太鼓判をおしてくれた. 自分では五分五分といった感じである.

累積投資額 48100円+6600円×4=74500円

6月1日

仮免実技の日がやってきた. この試験が一番の大山である.

すこし早めに学校をでて, 40分前程に試験場につく. とにかくコースを間違えてはいけないのでひたすら地図をみてコースの確認をする.

二種類のコースのうちどちらで試験がされるかは受け付けの時に決まる. わたしはDコースになった. 通算2時間練習したコースである. Cよりは覚えているはず.

仮免の試験は十数人がうけるらしい. 半分近くは外人である. 背広をきたおっちゃんも二人いた.

となりのベンチで日本人の若い女の子と外人のおばちゃんが喋っている. どうやら女の子は今回が四回目らしい. やはり厳しいのか. .

時間になって教官がやってきた. 3人一組で教官と乗り, 順々に試験が行なわれるらしい. わたしはさっきの外人のおばちゃんともう一人の外人おばちゃんと受験することになった. わたしが一番最後. ラッキーである.

一番目はさっきのおばちゃんだった. 出発後いきなり速度が速い. のっていてひやひやする. これではだめかなと思っていたら道を間違えてしまった. これでは合格は難しいだろう.

二番目のおばちゃんはかなりスムーズである. 受験票をみたらざっと10個はスタンプが押してあった. そのくらい受験しているのであろう. お金もかかるし大変である.

しかし途中からえらく左側に寄せて運転するようになった. 坂道発進の坂を昇るときには脱輪しそうになり試験官に「あぶないあぶない」といわれてしまう. これではダメかねえ. .

そしてわたしの番がやってきた. 椅子など念入りにチェックして発進. 始めの障害物回避が緊張する. その後の直線で速度が遅かったようで, 「50kmだして」といわれてしまった. ゲゲゲ. これはまずいかな.

しかしその後は結構スムーズに運転することができた(とその時は思っていた). コースを一応一周してスタート地点に戻る.

三人終ったところで試験官からのコメントがあった. 私は何を言われるのかな. . 「うまいですねえ」なんて褒められるんだろうなあと妄想していたら「後方確認はしなきゃだめだよ」から始まりかなりの時間いろいろ言われた. あれれ. . 不合格の文字が脳裏をよぎる.

いわれたコメントは三つ. 1)障害物回避, 進路変更するときは後方を目視で確認する. 2)右折, 左折する際に車を寄せることができていない場合があった. 3)カーブの時にふくらむことがあった. 2は不注意である. 3はこの前の茶やが坂の練習で妻に言われた. 1はまだ練習段階でもやっていなかったことである. 一応試験前に脳味噌には入れたつもりだったのだが全くやっていなかったらしい. 練習でやっていないことが本番でできるわけないという単純な真理を学んだ.

合格発表. 皆でぞろぞろ発表場所に向かう. さっきの日本人の女の子は友達らしい男二人に「いっしょに落ちようよう」などと言っている. 係員が3人書類をもってやってきた. 「今回の合格者は一人です」 ゴーン. 合格者はさっきの日本人の女の子だった. 女は魔物である.

次回の試験期日をみると6/24になっている. この日は学生実験があるから受けられない. また次の日からアメリカに出張するため次回の試験は7月になってしまう. とほほ. .

累積投資額 47000+1100(貸し車代)=48100円

5月30日

いよいよ試験が火曜日に迫ったのでもう一度茶やが坂の教習所で一時間だけ練習.

もうだいぶ運転はうまくなったのでとなりの妻は冒頭から退屈そうであった. S字, クランクをガンガン行っていたら妻は酔ってきてしまった. ありゃりゃ.

どうもわたしも下痢ぎみで, 急にトイレに行きたくなった. いそいで停車してトイレに走ろうとドアを閉めたら「ガチャ」といやな音がする. シートベルトのバックルをはさんでしまったようだ. 構わずにトイレに走る. なんとか間に合った.

トイレから帰ってきてシートベルトを閉めようとすると, バックルが折れていた. . とほほ. こりゃ弁償かねえ. その後の練習にも身が入らない.

時間になって受け付けのおじさんに正直に告白すると, 「この車も年数いってるからねえ. まあいいよ」と大目にみてくれた. 感謝感謝.

いかんせん違うコースなので練習としてはあまり足しにはならず.

累積投資額 43000+4000=47000円

5月26日

今日は二時間続けて練習である. いい教官にあたることを願う.

今回の教官は非常に教育的な人だった. 最初の一時間は前回やったDコースを始めの一時間に練習することにする.

来る途中のバスのなかでコース図を見直していたものの, 実際に走ってみるとやはり覚えていない. どこで曲がるか教官に聞いてしまう. 本番で試験管はコースを教えてくれないので完全にマスターしないといけない. このコースが結構長く, 一周終るのに15分くらいかかる. だから50分の練習時間ではせいぜい4周しかできない.

今回は, 右折左折の前に車を寄せるようにと指導をうけた. 学科の勉強をしていたときにでてきたのは覚えていたけど実際にやるとは思わなかった. どうやらかなり寄せないと減点になるらしい.

3周目くらいでようやくなれてきた. そうすると教官は「速度がだせるところではだしましょう」と新たな課題を出してきた. こんなに一度にできないよう. もう一周して最初の一時間は終了.

二時間目の始めに, 教官が見本にCコースを一周してくれた. さすがにスムーズである. わたしは加速と減速がどうしてもがたがたしてしまっているが教官の運転はどこでも微分可能である. さらに驚いたことは, 右折左折の前にはこれでもかというほど車を寄せていた. すき間はほとんどない. できれば試験のときはこのくらい寄せた方がいいらしい. しかしはみ出すと減点らしい. こりゃ難しい.

あと1, 2時間練習できれば合格できる程度に走れるようになる, という位のところで終了してしまった. これは教官も同意見だった. 自分のレベルが分かるようになるとは, おいらもかなり上達した. しかしこれで試験にのぞむのはまだ無謀である. 残念ながら試験日までの練習は予約がいっぱいだったので, また日曜日に茶やが坂で練習しよう.

累積投資額 29800+6600×2=43000円

5月24日

D2のT君が突然飲みたくなったらしく, 夕方に研究室のみなさんとTでんに行く. 教習所に行かずに免許をとろうと試みていることを話すと, 「マニュアル?」と4月からやってきたY下氏に聞かれた. 「AT」と胸を張って答えるとみなの総攻撃を食らう. Y下氏は「そんなのラジコンとおなじじゃねえか. そんなもん楽勝だよ. 」「仮免の試験だって, 平針のコースはすげぇ広くて覚えるのが大変なんすよ」「おいらが卒業した自動車学校は昔野球場だったからもっと広いんだよ!」という. くヶー. そのうちマニュアルに限定解除してやるぜ!


5月21日

午前中は学校で仕事をして昼から試験場に向かう. 平針には名大の宿舎があるため大学の前から市バスがでている. そのため教習所にいくのはバスにのればらくちんである.

バスの中でも勉強. 車が別の同じ大きさの車を牽引するときの最高速度はなんだったかなぁ, 気になって調べる. どうも牽引の最高速度が気になってしょうがない.

試験場には12時少し前についた. 受け付けは12:45分開始で, 試験は13:30開始である. お腹がへったのでどうしようかなと考えていたが, 試験場には食堂があった. 少々迷った末, ビビンバ丼450円にする. ご飯がべちょべちょでまずい.

試験自体は好きなわけではないけど試験場の雰囲気は好きだ. 肩書きと関係なくいろんな種類の人間がいて, みな共通の目標を持っている. 私は風呂屋が好きなのだが, この性質は風呂屋と共通している.

受け付け開始が近付き, 若者が一人窓口に並んだので私も二番目に並ぶ. 窓口の上に何枚か注意事項が書いてある. 何気なくみていたら, 免許を紛失した場合は再発行してから試験を受けるようにと書いてある. 実は以前原付の免許を持っていた. もう10年以上前になる. その免許は大学院生のときに大阪の十三の飲みやに忘れて以来ほっぽらかしでもう失効している. これは再発行しないといけないのか? めんどくせえなあ. でも失効しているからいいんだろう.

45分きっかりに窓口は空いた. 前の若者は原付らしい. 写真が良くないからとり直してきてくれと言われ列から離れた. 引き続いて私の番. 予想通り, 「試験を受けるのは初めてですか? 免許もってたことありませんか? 」と聞いてきた. 「だいぶ前に原付の免許もってたんですが失効しました」「どのくらい前?」「10年以上前です」というとそれ以上聞かれなかった. 「2番にいってください」と言われる.

2番にいくと人がぞろぞろ5列くらいにならんでいる. まずは視力検査である.おいらは視力には自信がある. 毎年の健康診断では両目とも1.5を記録している. 残念ながら記録は0.7以上だった.

次は二階に上がって試験時間が来るのを待つ. 頭頂部がハゲ上がり, 周辺部にわかめのような感じで少し髪の毛が残っている気持ち悪いおやじがぐちゅぐちゅ説明をした. 「普通, 大型, 大特のひとはこっちに進んでいって左ぅにゅぅにゅ. . ああ右, 仮免, 原付の人はごにょごにょ. . 左にいくこと」シュワちゃんがでた「プレデター」っていう映画があって, それにでてくるカッパみたいな怪獣がやせたようなおやじだった.

試験監督がまた高圧的だった. 4,5人 外国人が試験を受けに来ていたが, しゃべらない!と何回か怒られていた. こういうところが日本のイメージが悪くなる要因の一つだろう.

仮免は8人ほど受験していた. 仮免の試験は50問. 45問以上正解で合格である. 7問ほど微妙なものがあった. 「子どもを乗せるときは親を同乗させた方がよい」「右折, 左折するときは必ず徐行する」「携帯電話をかけるときは停車する」など. まあ微妙なのが7問だったら, 半分間違えたとしても合格と思う.

試験が終っても, 「他のへやではまだ試験をしてますから絶対にしゃべらないように」と監督がいった. まるで監獄のようだ. いったいどういうつもりなんだろうねえ.

合格発表は巨大なモニタで行なわれる. 原付の試験を受けたときは, 壁に番号が並んでいて合格した人だけが光る, という形式だったので世の中進化するもんである. そのときも発表のときは緊張した. 今回もドキドキする. 時間まじかになると, ピロピロピロ〜, と音楽がなって婦警さんの漫画が登場した. 「まもなく合格発表です」

原付と仮免と同時に番号が表示される. やったー!などと雄叫びをあげる人はいない. 原付の合格者は4割くらいだろうか. 仮免の合格者は3人だった. 私の番号も含まれていて少々ニヤリとする. どうやら一問まちがえたらしく, 98点だった. 実技試験は来週の火曜日(6/1)と有無をいわさず決定されていた.

累積投資額 26500+3300=29800円

5月20日

明日はいよいよ仮免学科の試験である. 晩に本格的に学科の勉強をした. 今の時代, なにをするにもまずはwebで検索である. 自動車 学科 問題 でひくだけで練習問題がでてきた. おとといから学科の教本は読み始めたのでもう一度読んでおけばバッチリと思い復習する. 早速問題にトライ.

問題をやってみると, 見たこともない標識や, 聞いたことのない規制が結構でてきて腹がたつ. 「車両総重量2000キログラム以下の故障車を、その3倍以上の車両総重量の車でけん引するときの最高速度は、40キロメートル毎時である」こんなもん知るか! と脳味噌が叫ぶ.

10セットほど問題を解いて, 合格点に達したのは2回だった. これでいいのだろうか. . と思いつつも, 間違えた問題は勉強したから明日はだいじょぶだろということで寝る.


5月19日

前回予約ができなかったので今日は朝一番で練習場に向かった。自宅から初めて自転車でいってみる。熱田から平針までは45分かかった。結構坂道が多く、ここに来るだけでかなり汗だくになる。

昼間の受け付けは説明のくどいおやじではなく女性が二人担当している。かたっぽの人に一週後の水曜に二時間予約を頼む。その人は私の練習場手帳をみて、「学科の試験は受けられましたか?」と聞いてきた。そんなそんな、私はまだまだ青二才ですから試験はまだこれからです、来週二時間バッチリ練習してその次の日にでも受けにいくつもりです、と思いつつ「まだです」と返答すると、「技能試験は日程がつまってて二週間位は待たされるんですよ」と言われる。そんなぁ、それじぁたった今予約した時間に二時間練習しても技能試験まで間があいちまうじゃないか、そんな話聞いてねえぞ!と脳味噌が雄叫びをあげる。いや待てよ。一回目のきゅうりおやじもそういえば「学科の試験は早く受けた方がいいよ」といっていたなあ。そのときは、いくら私の運転がうまいからって、よいしょが上手だなあ、と思っていたがそんな裏があったとは。

受け付けの人が、試験場の総合案内にいくと白い紙をくれてそこにいろいろ情報が書いてあるからもらった方がよい、というので早速いってみた。

すこしうろうろしたら総合案内はすぐに見つかった。なかにはおばちゃんが二人かんづめになっていた。「免許試験についてなんでも教えます」と書いてある。なんとも心強い。「普通免許の試験を受けたいので、案内の白い紙を下さい」というと「どんなことが聞きたいのですか」と言ってきた。さすが看板通りだな、と思い「仮免の実技試験は二週間位待たないといけないんですか?」と聞いてみたら「それは17番の窓口で聞いてください」と言う。他に質問ないんですかみたいなことをぐちゅぐちゅ言ってきたのでとにかく白い紙だけもらって17番に行く。

17番の担当者には いかにも役所! っていう雰囲気がただよっていた. 私はけっこう背が高い方なのだが(185cm), 私よりも高いところから見下ろされた. 受け付け内部はこちら側よりも上げ底になっているんだろう. NEWS23の筑紫哲也の座高がやたら高いことを連想した. いかめしい面で見下ろされると威圧感が満点である. 下手なことを言うと地獄に落されるような感じがする. 「いま仮免の試験受けたら実技はいつうけれるんですか?」「つまってるからねえ, 二週間はかかるね」以外と柔らかい受け答えだった. この人は17番という名前にしよう.

やっぱりそんなにかかるのね. . と少々脱力しながら学校にむかった. 平針から名大までは坂道が多くけっこう疲れる. ちょうど30分かかった. これは我が家から名大までと同じ時間である. 我が家から平針まで45分かかる. 教習所に通っていればマイクロで送り迎えか. .


5月14日

今日は練習場二回目。どんな教官か楽しみである。

練習の前に次回の予約をしようと試みる。しかしもう都合のいい時間はすべて埋まっていて無理だった。練習場は外人の人が結構多く、中には通訳を後部座席に乗せて練習してる人もいる。なので予約はなかなか難しい。

説明のくどいおやじに聞いてみると、「結構埋まるのは早いから朝にきたほうがいいよ」と忠告される。また、「ぱらぱら練習するよりも固めて練習したほうがいいよ」とも言われる。そうだよなあ、こんど予約しにきたときは二時間まとめてやってしまえ、と心に決める。

今日の教官はこぶとりのおっさんだった。やはり第一印象は重要だから、「今日が練習二回目です」と宣言する。「じゃあまず前回のコース走ってみて、それでどうするか決めるよ」というので前回走った外周とS字+クランクをこなす。どうやら合格になったらしく、「それじゃDコースやろう」ということになった。

「はいここ右」「ここは左」「そこ入って」とにかく複雑である。試験のときは一応教官がコースは教えてくれるけど念のため自分でもコースは覚えた方がいい、とどこかのwebで書いてあったような気がしたので「コースは覚えないといけないんですか?」と聞いてみたら「そうだよ、試験のときは教官は教えてくれないよ」とあっさりいわれてしまう。運転技術以前に、こんな複雑なコース覚えられるかボケと脳味噌が叫ぶ。

この教官はなにか言うとその言葉をぶつぶつ小声で繰り返す癖がある。「左右確認」、と一言いうと 「左右確認、左右確認、さゆうかくにん」と三回は小声で繰り返す。この教官は「こだまおやじ」という名前にしてやろう。

累積投資額 19900+6600=26500円

4月26日

今日は練習場デビュー。教習所にいったことのある人間に話を聞くと教習所の教官たちはサディスティックな人間が多く、ちょっとしたミスで理不尽な罵倒をされるそうである。練習場のチラシには「親切な指導をします」と書いてあった。これで少し安心する。

始まる5分前位に車庫の前にいって開始時間が来るのを待つ。休憩中の教官が10人ほどだべっている。全員タバコをすっていた。ここの喫煙率は高い。荒くれ者がおおいのだろうか。緊張する。

私の担当になったのはきゅうりみたいな感じのおっちゃんだった。第一印象が大事だろう、これが試験合格への第一歩などと考えて 「宜しくお願いします」「車を運転するのは全く初めてです」「教習所で3時間練習してきました」と宣言した。

するとおっちゃんは私の書類を一瞥し「33歳。。天然記念物だねぇ」と言ってくれた。私のアイデンティティをわかるおやじである。

「はいじゃあドアをロックして、、ベルト締めて、ミラー合わせてね」「サイドミラーもチェックしてね」「ブレーキふんでエンジンかけて」「ライトどうやってつけるんですか?」「これこれ」と教本で読んだとおりの事をまずする。

指示器を右に出して出発。3時間練習しただけにスムーズである。まずは障害物回避。そして直線にでた。「もう少し左側を走った方がいいよ」「これで真ん中ですか」「そうそう」どうやら左側を気にし過ぎて右側に寄ってしまっていたようだ。真ん中がだいたいこれくらい、ということを脳味噌にインプットする。

カーブに入る前になると、「ブレーキブレーキ、はいもっと踏んで、、はいグーっとふんでー、」と良く言われる。どうやらカーブに入る前に十分減速し、カーブをでるころからアクセルを踏むらしい。これは初めてしった。

きゅうりのおじさんはすごい人だった。「名古屋の人じゃないでしょう、この年で免許もってないんじゃ」「名古屋じゃ免許もってないわけにいかないからねえ」「どうせ東京で物理でも勉強しながら女の子のお尻追っかけてたんだろ」「賢そうな顔してるもんねえ」 いやぁ、けっこう正解である。あんまり当たってるから、「職業柄そんなにあてられるんですかね」と聞くと「そんなことないよ」と言われた。

今日はどうやら外周とS字+クランクしかいかせてもらえないらしい。「あと何回位ここで練習すれば試験通りますかね?」「きみうまいから5回もやればいいよ」 5回か、、2回で試験に望むつもりだったんだが。。まあでも5回くらいならいいかと納得し終了。


4月21日

名古屋に住んでいる人間は平針というところにある試験場で試験をうける。その敷地内に平針自動車練習場というのがあって、一時間6600円で教官つきで練習ができる。これで数回練習すればもうバッチリである。

困ったことにこの練習場は電話で予約を受け付けていなく、直接窓口にいかないといけない。そこで今日は妻の運転で予約だけしにいった。

受け付けのおっちゃんの説明がくどい。同じことをなんべんも言う。ゼロから免許をとろうとする人間は珍しいらしく、「あなたたち日本人?」と聞かれる。日本にいてこんなこと聞かれるのは初めてである。次週の*曜日の夜7:30からに予約をした。練習場の入学金3300円+練習一時間分6600円を払う。

累積投資額 19900円

4月18日

今回は教習車を借りてやってみる。やはりでかい。車輪と車輪の長さが全然違う。S字で三回うしろを乗り上げた。クランクで一回前を当てた。

ここで一気にレベルアップを計ろうと思ってこの日は二時間練習する。二時間やるとやはり慣れてきて、最後には退屈になった。

累積投資額 10000円

4月11日

先日飲み屋で友人のO氏に聞いて、茶屋坂自動車学校に練習にいく(ちなみにO氏は私の試みを即座に無理だと切り捨てた)。ここでは日曜日に貸しコースをしていて、車をもっていけば一時間2000円、教習車を借りると4000円で練習ができる。この日はマーチで練習をすることにした。

始めは外側の周回コースをぐるぐる回る。すぐに慣れてきたので、右折したり左折したり、S字、クランク、車庫いれ全部やった。こんなに簡単なのか、と思ってしまう。最後の方にはコースに飽きてきた。となりの妻, 栄実も退屈そうになるほどうまくなった。これでますます自信が増す。

あんなに図体のでかいものをよく自由自在にうごかせるなあ、やつらは魔力をもっているんだなぁと今までは思っていた。車も不思議な生き物のような感じがしていたけど、鉄板でできた機械であることを強く感じる。

累積投資額 2000円

4月4日

出かける前に再度公務員住宅の周りを二周。向かいから車がやってきて少々パニック状態になる。しかし運転は以外とできるもんだなという印象。こりゃ試験も楽勝という気持ちになった。


4月3日

マーチ号を初めて運転する。車を運転するのは大学の二回生のとき以来である。エンジンをかけてブレーキから足をはなしたら車はかってに動き出した。これがクリープ現象と呼ばれているものであることを初めて知った。クリープ状態をたもち、自宅である公務員住宅の駐車場を2周した(ほんとはだめなこと)。ほかの車にぶつけないように細心の注意をはらう。ものすごい冷汗をかいた。


某月某日

我が家に、妻の実家で使っていたマーチがおふるでやってきた。自動車の免許と携帯を持っていなかったことを自分のアイデンティティの一つとして今まで生きてきたけれど、これを気に免許をとることにした。

どうせとるならとるかていを面白くしたいなあと思い、教習所に通うのはやめて試験一発でとることにする。実家の親父も試験一発だから、これから城野家の家訓にしよう。