瀬戸内区中新統の分布(柴田,1985を改編)
瀬戸内区中新統は,長野県南部から広島県北部にかけて東西約500kmにわたって点々と分布する下部‐中部中新統です(図を参照)

岐阜県の瑞浪層群,三重県の一志層群,岡山県と広島県の備北・勝田層群などがその代表的なものです.軟体動物をはじめとして,甲殻類,棘皮動物,魚類,哺乳類,植物などを含む多様な化石が産出することで有名です.これまでに名古屋大学の多くの研究者がこの地域の層序と古生物を研究してきました.
私たちの研究室では,現在,

1)詳細な凝灰岩層序にもとづいて瀬戸内区内の中新統を高精度に対比し,古地理を再検討する.

2)底生貝類,大型植物,魚類などにもとづいて古環境の推定をする.

といった研究をしています.
瀬戸内区を主なフィールドとする新生界の層序・古生物