無人探査機「かいこう7000II」


<かいこう7000II>

1万m級無人探査機「かいこう」は、1995年3月末に完成し、1995年3月24日にマリアナ海溝の最深部10,911mに到達しました。
しかし、2003年5月29日、296回目の潜行の時にビークルが流出・紛失してしまいました。そこで、新たにビークルを作成し「かいこう7000」として活躍してしていました。しかし、2006年、より多くの機能を備えたビークルを作成し「かいこう7000II」として再出発です。

「かいこう7000II」は、左図のように、ランチャー部とビークル部からなります。

ランチャーには「スラスター(推進用のプロペラ)」が付いていませんので、ケーブルを通して、母船の「かいれい」が引っ張って位置を変えます。ランチャーから離脱したビークルには10個のスラスターが付いており、自分で位置を変えることができます。このビークルの操作は、かいれいの操縦室から行います。



<コントロール室>
操舵室の直ぐ後ろの部屋に「かいこう」のコントロールルームがあります。イスが3席有り、今人が座っている席はマニピュレーター(試料を取ったりするマジックハンド)のコントロールとビデオの切り替えを、真ん中の席はランチャーからビークルにつながっている二次ケーブルの巻き出しと巻き取りを、一番左の席でビークルの移動を、コントロールしています。「かいこう7000II」コントロールの心臓部です。しかし、本当に見事に、ヴィークルを動かし、マニピュ レーターを操作します。

<ランチャー>
ランチャーにはスラスターが付いていませんので、自分では位置を変えることができません。空中では5.3トン、水中では3.6トンも重量があります。この写真はチャレンジャー海溝で10,000メートルまで潜るための出動ですので、ビークルは着いていません。
ランチャーには、音波で海底地形を調べたり、海底表層部の地質を調べたりする装置が付いています。

「かいれい」とは太いケーブルでつながっており、2900ボルトの電気が供給されています。このランチャーとビークルとは二次ケーブルでつながれており、電気を供給しています。
<結合部>
ランチャーとビークルの結合部です。
上がランチャー下がビークル です。



<離脱シーン> ランチャーからビークルが離脱するときの連続写真です。

<ビークル>
ビークルは、空中では2.5トンくらいありますが、沢山の浮力材が付いており、水中ではほとんど重さがないように設計されています。重さがないため、スラスターが10機により海の底を自由に動き回れます。当初のビークルでは10,000メートルまで潜っていましたが、現在では深度10,000メートルに耐えられる浮力材が製造されていないため、7,500メートルくらいまでしか潜ることができません。
2003年に流失したビークルは、設計から製造まで15億円以上かかったそうですが、現在のビークルはほとんど同じ機能で6,500万円程度で製作できた そうです。
ビークルには、TVカメラ3台、スティルカメラ1台、マニピュレーターが2台付いています。そして、ペイロードと呼ばれる採取試料を保管する箱も付いています。今回、ペイロードには、岩石を保管する箱の他に、泥を保管する箱、細かい石や泥を採取する熊手、泥を採取するための筒(MBARI)4〜5本を取り付けて潜りました。


<ペ イロードとマニピュレーター>
ビークル最前部の写真です。過去の中に筒がありますが、これが泥試料を取るためのMBARIです。ペイロードの向こうにある黒いのがマニピュレーターです。
<ビークル情報>
コントロールルームではビークルがどの向きか?深度はどれほどか?海底から何メートルか?等々、多くの情報がディスプレイに表示されています。
<TVカメラ>
海の底の映像は、3台のテレビカメラで常にコントロール室に送られてきます。しかも、それぞれの映像はビデオデッキで全て録画されています。
<スラスター>
水平方向に移動するためのスラスターが4機、垂直方向に移動するためのスラスターが左右に3機ずつ計6機が付いています。