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地球惑星物理学講座では,太陽系の形成と進化(ダスト微粒子から惑星への成長過程)から地球の進化(気候システムの変動,地球生命共進化など),地球内部物理学(地震や火山・コアのダイナミクス)について幅広く研究しています.
また,惑星や地球の進化を考える上で重要な基礎物理過程(衝突破壊,レオロジー,粉体物性など)についても研究しています
地震波を使って火山噴火や地震発生の物理過程を調べるとともに、そこから得られる知識や技術を世界の火山・地震の監視に役立てるための研究を行っています。
火山では、マグマの動きなどに関連した多様な地震波が発生します。その発生過程と噴火との関係を研究しています。
アジア・太平洋地域に地震観測網を展開して、これらの地域や日本における巨大地震の発生する場とその過程を調べる研究を行っています。
地震学の最先端の知見を用いて、火山および地震の監視手法・技術を高度化する研究を行っています。その成果は、フィリピン・インドネシア・南米エクアドルなどで活用されています。
地球や惑星を構成する物質の多くは「柔らかい」特性を持っています.そのような柔らかい物質(ソフトマター)の基礎物性を明らかにすることにより,地球惑星物理学の問題を解くための基礎データを取得することを目標に研究を行います.
特に地球惑星科学現象を考える上で重要なソフトマターである粉体に注目した実験的研究を主に行っています.例えば,固体弾や液滴を粉体層に衝突させることにより生じるクレーターの形状や衝突抵抗力などを定量的に記述する物理法則を探っています.
複雑な現象からシンプルな物理法則を導き出すことが主な目標となりますが,より地球惑星科学現象に近い研究課題にも今後取り組む予定です.研究の過程で実験計測技術の開発も行います.
地球はこれから温暖化に向かうのでしょうか?それとも・・・ 大規模な数値計算によって様々な気候変動が予測されています.しかし,設定する条件が少し異なるだけで結果が全く変わってしまうのが大規模な数値計算の現状です.そこで,素過程プロセスだけを用いて気候の本質に迫るのがシンプルモデルです.このシンプルモデルでは,大気ー陸ー海ー生命間の相互作用を具体的に解析できます.この結果を用いて地球環境変動を解明します.さらに,大規模計算の条件設定の目安となり,より正確な結果を得られることができます.
この地球はどのようにして形成されたのでしょうか?生命が誕生するために必要な材料はどこからやってきたのでしょうか?最近では500個以上もの系外惑星(太陽系以外の惑星)が発見されています。太陽系はありふれたものなのか?それとも特別なのか?これらの問いに答えるために理論・数値シミュレーションで研究を行っています。
月や惑星の類似性・多様性はどのように生まれたのでしょうか?それを知る為には,個々の惑星の進化史を理解し,惑星のどのような特徴が進化を決定づけたのかを探る必要があります.惑星を詳細に調べる為に,月周回衛星「かぐや」や小惑星探査「はやぶさ2」などの月惑星探査を推進し,それによって得られた様々なデータを使って月惑星の進化過程の研究を進めています.